体験談⑩社会復帰を考え始めた頃の不安と対策

うつ病の体験談

まずはじめに

この体験談について

それまで当たり前だと思っていた日常が、
心の不調をきっかけに、大きく揺らぐことになりました。

これは、立ち止まることになるまでの過程を、
当時の記憶や感覚をたどりながら綴った体験談です。

いくつかの記事に分けて、お話しできればと思っています。

心の疲れを感じるあなたへ

  • 自分や身近な人の心の不調が気になっている方
  • 仕事や人間関係の中で、どこかしんどさを抱えながら日々を過ごしている方

ここでは、正解や答えを示すわけではありません。

ただ、読み進める中で、
「ひとりじゃなかった」と感じるきっかけや、
立ち止まって自分を見つめる時間が生まれたらいいなと思っています。

途中から読んでも大丈夫です。
しんどいときは、そっと閉じてくださいね。

語り手について

いまの私

過去にうつ病の診断を受け、しばらく療養していましたが、
現在は症状が落ち着き、数年が経っています。

いまの私は、当時フタをしていた自分のしんどさを、
あの頃よりも落ち着いた気持ちで振り返られるようになりました。

今回は、少しずつ体調が落ち着いてきた頃の話です。

この頃は「また働くこと」が頭によぎるタイミングでした。
当時の、社会復帰を考え始めた頃に感じていた不安と
どうやってその不安に向き合ったのか、まとめてみようと思います。

社会復帰を考え始めた頃の不安と対策

転職先のリサーチを始めた時の不安と対策

「自分にできることなんて、あるのかな」と感じていた

社会復帰を意識し始めて、まず取りかかったのが求人のリサーチでした。

でも、画面を見ながら浮かんできたのは、前向きな気持ちよりも不安のほうでした。

・必死に向き合っても成果を出せなかった自分が、新しい職場で役に立てるのか
・何をやってもうまくいかないのではないか、という感覚
・特別な資格もない自分に、転職先なんて見つかるのか

こうした気持ちが重なって、「そもそも自分に働く場所なんてあるんだろうか」とまで思っていました。

対策:「できること」ではなく「避けたいこと」から考えてみた

そんなときにやったのは、少し視点を変えることでした。

前の職場で、
・苦手に感じていたこと
・強いストレスを感じていたこと

これらを一つひとつ振り返ってみたんです。

そして、「何ができるか」ではなく、
「何を避けたほうがいいか」という観点から、業界や職種を絞っていきました。

自信がない状態で「できること」を探すのはしんどいですが、
「合わなかったこと」から考えるのは、少しだけ現実的に感じられました。

転職活動中の不安と対策

「どう説明すればいいのか分からない」という怖さ

いざ転職活動を進めようとすると、別の不安も出てきました。

特に大きかったのは、履歴書や面接に関することです。

・退職後のブランクについて、どう説明すればいいのか分からない
・うつ病だったことを話したら、ネガティブに受け取られるのではないか

どちらも「どう思われるか」が気になって、
なかなか一歩踏み出せない理由になっていました。

対策:一人で抱えず、プロに頼ってみた

このとき私が選んだのは、転職エージェントに相談することでした。

自分の状況を正直に説明して、
履歴書の書き方や、面接での受け答えについてアドバイスをもらいました。

特に助けられたのは、
「事実は変えずに、どう伝えるか」という視点でした。

うつ病になったという事実は変わらないけれど、
伝え方によって印象は変わる。

その具体的な言い回しや考え方を教えてもらって、
「こういう伝え方もあるんだ」と感じたのを覚えています。

やっぱりプロに頼るのは心強いな、と素直に思えた瞬間でした。

再就職後の不安

「また同じような人間関係だったらどうしよう」

無事に再就職が決まったあとも、不安がなくなったわけではありませんでした。

むしろ、「働き始めたあと」の心配もありました。

・また威圧的な上司に当たったらどうしよう

過去の経験があるからこそ、
人間関係に対する不安は、なかなか消えなかったです。

対策:「距離の取り方」を学んでみた

この不安に対しては、本を読む中でひとつヒントを得ました。

それが「人との境界線(バウンダリー)を意識する」という考え方です。

振り返ると、当時の私は人との距離がとても近くて、
相手の感情に強く影響を受けやすい状態でした。

・相手の機嫌に振り回される
・自分よりも相手の気持ちを優先してしまう

そういった傾向があったと思います。

だからこそ、人間関係がうまくいかないときのストレスが、とても大きかったんですよね。

でも、「すべての人に同じ距離感で接しなくていい」と知って、
少しだけ気持ちが軽くなりました。

本当に心を許せる人以外には、
ある程度の距離を保ってもいい。

そう思えたことで、
「今までとは違う関わり方を試してみよう」と、少し前向きになれた気がします。


まとめ:不安がある中で、どう向き合うかを探していた

社会復帰を考え始めた頃は、
場面ごとにいろいろな不安がありました。

そしてそのたびに、
完璧な解決ではなくても、
「今の自分にできそうな対処」を探していたように思います。

どれも小さな工夫だったかもしれませんが、
そうやって少しずつ向き合っていったことが、
結果的に前に進む力になっていきました。

不安がなくなることはなかったけれど、
不安と一緒に進む方法を、少しずつ覚えていった。

今振り返ると、そんな時間だったように感じています。


あとがき

この連作を書き始めたとき、
ここまでの流れを、はっきりと描けていたわけではありませんでした。

ただ、あの頃の自分が感じていたことを、
ひとつずつ言葉にしていく中で、
少しずつ見えてきたものがあったように思います。

動けなかった時間。
何もできないと感じていた日々。
立ち止まることしかできなかったあの頃。

当時の私は、それらをどこかで
「よくないもの」として見ていました。

でも今振り返ると、
その時間があったからこそ気づけたことや、
少しずつ変わっていけた部分が、確かにあったと感じています。

もちろん、すべてに意味があると
きれいに言い切ることはできません。

今でも揺れることはあるし、
うまくいかないと感じる日もあります。

それでも、あの頃の自分がいたからこそ、
今の自分の感じ方や選び方がある。

そう思えるようになったこと自体が、
ひとつの変化なのかもしれません。

この連作はここでひと区切りになりますが、
時間はこれからも続いていきます。

もしこの中のどこかに、
ご自身の気持ちと重なる部分があったなら、
それだけで、この文章を書いた意味はあったのだと思っています。

はっきりとした答えがなくても、
立ち止まる時間や、迷う時間の中に、
あとからそっと意味を見つけられることもある。

そんな可能性を、
この場所に残しておけたら嬉しいです。

読んでくださって、
ありがとうございました^^

ゆぅほ

はじめまして。ゆぅほです。
心の絶不調をきっかけに、 無理を重ねてきた生き方を見直すようになりました。
「自分だけじゃなかったんだ」と、力を抜いて、読んでもらえたらいいなと思って、書いてます。

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