体験談⑤『気の持ちよう』では済まないと感じた心身の異変

うつ病の体験談

まずはじめに

この体験談について

それまで当たり前だと思っていた日常が、
心の不調をきっかけに、大きく揺らぐことになりました。

これは、立ち止まることになるまでの過程を、
当時の記憶や感覚をたどりながら綴った体験談です。

いくつかの記事に分けて、お話しできればと思っています。

心の疲れを感じるあなたへ

  • 自分や身近な人の心の不調が気になっている方
  • 仕事や人間関係の中で、どこかしんどさを抱えながら日々を過ごしている方

ここでは、正解や答えを示すわけではありません。

ただ、読み進める中で、
「ひとりじゃなかった」と感じるきっかけや、
立ち止まって自分を見つめる時間が生まれたらいいなと思っています。

途中から読んでも大丈夫です。
しんどいときは、そっと閉じてくださいね。

語り手について

いまの私

過去にうつ病の診断を受け、しばらく療養していましたが、
現在は症状が落ち着き、数年が経っています。

いまの私は、当時フタをしていた自分のしんどさを、
あの頃よりも落ち着いた気持ちで振り返られるようになりました。

今回は、
「これは『気の持ちよう』では片づけられないかもしれない」
そう感じ始めた頃の話
を書いていきます。

身体の違和感が異変になった

「最近、ちょっと疲れてるだけ」
当時の私は、そう言い聞かせながら
毎日をやり過ごしていました。

前回までの記事でも書いてきたように、
環境の変化や小さな違和感は確かにありました。

それでも、どこかで
「まだ踏ん張れている」
「もう少し頑張れる」
そんな感覚が残っていました。

しかし、この頃から少しずつ、
違和感は異変へと変わりはじめ、
それまでのやり方では通用しなくなってきました。

疲れのせいにしてきた不調が、
日常のあちこちに顔を出し始めたようでした。

異変①動悸が、休日にも突然はじまるようになった

平日は忙しいし、
多少しんどくても仕方がない。
当時の私は、そう思っていました。

でも、その違和感は、
休日にも顔を出し始めます。

何をしているわけでもないのに、
仕事とは関係のないことを考えているとき、
突然、胸が「ドキドキドキ……」と強く鳴り始める。

深呼吸をしてもしばらく落ち着かず、
「え、今なんで?」と戸惑うばかりでした。

その鼓動は、仕事中にときどき感じていたものと同じ。
休んでいるはずなのに――
そう思うほど、違和感ははっきりしていました。

一度や二度なら、気のせいだと思えたかもしれません。
でも、動悸は継続して現れるようになっていました。

この頃から、
「さすがにおかしいかもしれない」
そんな感覚が、心の中に残るようになりました。

異変②思考が鈍くなってきた

次に異変として強く感じるようになったのが、
会議中の頭の働かなさでした。

周りの話を聞いているはずなのに、
内容が、うまく頭に残らない。

理解するのに時間がかかり、
気づくと、話についていけなくなっている。

意見を求められても考えがまとまらず、
焦って口に出すと、見当違いなことを言ってしまう。

「ちゃんと聞いていたはずなのに」
「さっきまで分かっていたのに」

そんな感覚を覚える場面が、
少しずつ、でも確実に増えていきました。

次第に、会議に参加すること自体が
”怖い”と感じるようにもなりました。

異変③周りから「キレがない」と言われることも

一対一の会話でも、
話の内容によっては集中して聞き続けることができず、
反応が遅れてしまうことも出てきました。

あるとき、上司から
「最近、キレがないよね」
と声をかけられました。

その言葉を聞いた瞬間、胸が少しざわつきました。

自分の中だけで感じていた違和感が、
他人の目にもはっきり映るほどになっていた。

その事実にショックを受けた一方で、
「やっぱりそうだよな」と、どこか腑に落ちる感覚もありました。

これまで
「ちょっと変だな」と思っていた感覚が、
この出来事をきっかけに、
「気のせいではないのかもしれない」という確信に変わっていったのだと思います。


心の違和感が異変になった

この頃、頭の中は落ち着きがないことが多かったです。

・なんでこんな簡単なことができないんだろう
・自分は役に立っていない
・迷惑ばかりかけている

誰かに言われたわけではありません。
自分の中から、勝手に湧いてくる声でした。

言葉にならない違和感が積み重なって、
さらに「異変」へと変わってきたと感じることもありました。

異変①怒りが、突然あふれそうになる

ある日、仕事で指摘を受けたときのことです。

上司から出された指示を受け、
そのとおりに進めていたつもりでした。

しかし実際には、
「指示どおりではない」とダメ出しを受けました。

普段から、そうした指摘を受けることはあったので
それ自体が特別珍しい出来事だったわけではありません。

しかし、その日の私は違いました。

指摘を受けた瞬間、
資料を破りたくなるほどの強い怒りが、
体の中に一気に広がったのです。

もちろん、実際にそんな行動は取りません。
普段から、人前で怒りをあらわにするタイプでもありませんし、
そうしたことをしてきた覚えもありません。

それでも、
「ここまでの感情が自分の中に湧き上がるのか」と、
その大きさに、いちばん驚いていたのは自分自身でした。

異変②感情のコントロールが難しくなってきた

仕事中、うまくいかないことが重なったときのことです。

怒りなのか、悲しみなのか。
自分でもうまく言葉にできない感情が、一気にあふれそうになり、
慌ててトイレに駆け込んだことがありました。

誰にも見られない場所で、
ただ呼吸が落ち着くのを待つ。

「どうして、こんなに抑えられないんだろう」

そんなふうに、自分に問いかけるしかありませんでした。

また、周りの人から
「大丈夫?」と声をかけられただけで、
涙がこみ上げてきそうになることもありました。

「大丈夫です」と答える以外、
できることが見つからない。

平気なふりをしながら、
心の中では、必死にこらえている状態でした。

感情のコントロールがきかなくなってきた自分に、
さらに落ち込み、
「このままで大丈夫なんだろうか」という不安が、
静かに積み重なっていきました。

まとめ|気合いでは、どうにもならなくなった

ここまで振り返ってみると、
この時期の私は、すでに限界間近だったのだと思います。

これまで私は、
「しんどい時期は誰にでもある」
「気分転換すれば大丈夫」
そうやって乗り切ってきました。

実際、それで回復することも多かったんです。

でも今回は違いました。

休んでも、スッキリしない。
以前よりも悪いほうに進んでいっている気がする。

「気の持ちようで何とかなる感じがしない」
この感覚が、はっきりと出てきたのが、この時期でした。

この違和感を抱えたまま、
どうしたらいいのか分からず、
私はしばらく迷い続けました。

次回は、
「病院に行くことを、こんなに迷うとは思わなかった」
というテーマで、
助けを求める一歩手前で立ち止まっていた頃の話を書こうと思います。

ゆぅほ

はじめまして。ゆぅほです。
心の絶不調をきっかけに、 無理を重ねてきた生き方を見直すようになりました。
「自分だけじゃなかったんだ」と、力を抜いて、読んでもらえたらいいなと思って、書いてます。

ゆぅほをフォローする
うつ病の体験談心と向き合う
シェアする

コメント

タイトルとURLをコピーしました