体験談③「まだ頑張れる」と思っているうちに、心の負担が重なっていた頃

うつ病の体験談

まずはじめに

この体験談について

それまで当たり前だと思っていた日常が、
心の不調をきっかけに、大きく揺らぐことになりました。

これは、立ち止まることになるまでの過程を、
当時の記憶や感覚をたどりながら綴った体験談です。

いくつかの記事に分けて、お話しできればと思っています。

心の疲れを感じるあなたへ

  • 自分や身近な人の心の不調が気になっている方
  • 仕事や人間関係の中で、どこかしんどさを抱えながら日々を過ごしている方

ここでは、正解や答えを示すわけではありません。

ただ、読み進める中で、
「ひとりじゃなかった」と感じるきっかけや、
立ち止まって自分を見つめる時間が生まれたらいいなと思っています。

途中から読んでも大丈夫です。
しんどいときは、そっと閉じてくださいね。

語り手について

いまの私

過去にうつ病の診断を受け、しばらく療養していましたが、
現在は症状が落ち着き、数年が経っています。

いまの私は、当時フタをしていた自分のしんどさを、
あの頃よりも落ち着いた気持ちで振り返られるようになりました。

今回は、
「まだ頑張れる」と思っているうちに、心の負担が重なっていた頃の話です。

気づかないうちに積み重なった、心の負担

今振り返ると、

あの頃の私は、
仕事をいままでと同じように、

もしくはそれ以上に頑張っていたつもりですが、
思うようにいかなくなっていっていました。

しかし、体は動くし、仕事にも行ける。

だから
「大丈夫なはず」
「まだやれる」
「なんとかなる」
と思い、前に進むことしか考えられていませんでした。

しかし実際には、
自覚のない心の負担が積み重なり、
これまでなかったようなケアレスミスが増えてきた状況だったのだと思います。

心の負担① 無理した状態が、いつの間にか当たり前に

忙しさは、相変わらず続いていました。
やることは多く、考えることも多い毎日です。

それでも私は、
「これがこなせるようになって一人前なんだ」
そう信じて、とにかく仕事を早く終わらせることに必死になっていました。

就業時間内に仕事が終わらない日が続き、
どうすれば回せるようになるのかを考えました。

そこで思いついたのが、

就業時間内は“作業の時間”にする。
考えることは、就業時間外で済ませておこう。

というやり方でした。

学校の勉強で言えば、予習のような感覚です。

就業時間にデスクに向かって
「さて、どうしようか」と考えているのは遅い、
そう思っていました。

家に帰ったら
新聞を読んだり、ビジネス書を読んだり。

次第に、寝ているとき以外は
仕事のことを考えるのが当たり前になっていきました。

そのおかげもあって、
仕事は以前より早く終わるようになりました。

「今日は定時に終わっているね」
と、上司に褒められることもありました。

「最近、動きがいいね」
「アイデアが冴えてるね」
そんな言葉をかけられることも増えていきました。

——ああ、こうするのが正解なんだ。
私は、そう思いました。

頑張り方を変えたことで結果が出て、
それが評価として返ってくる。

だからこそ、
このやり方を続ければいいんだと、疑いませんでした。

でも、少しずつ以前にはなかった感覚が出てきました。

・ちょっとした確認事項でも、
 頭の中で何度もシミュレーションしないと不安になる。

・終わったはずの仕事も、
「本当に大丈夫だったかな」と、頭から離れない。

気づけば、
仕事の時間かどうかに関係なく、
ずっと気を張った状態が続いていたように思います。

心の負担② 平日も休日も、心が休まらなくなっていった

家に帰っても、
仕事のことが頭から離れなくなりました。

ソファに座っていても、気づけば
今日のやり取りや、うまくいかなかった場面を思い返している。

「次はこうしなきゃ」
「また同じことを言われたらどうしよう」
「明日は朝一でこれを対応して……」

そんなふうに、
気づかないうちに“明日の段取り”を頭の中で組み立てていました。

考えごとをしているつもりはなくても、
気づけば夜が更けている。

布団に入っても、体は疲れているはずなのに、
頭だけがずっと動いている感じがしていました。

眠れてはいました。
でも、眠った気がしない。

朝起きたときから、すでに少し消耗している。
そんな日が、少しずつ増えていきました。

休日も、同じでした。

以前は、休みの日にしっかり眠れば、
ある程度リセットできていたはずなのに、
この頃から、休日を挟んでも疲れが抜けない感覚が出てきました。

何も予定がない日でも、
心のどこかが落ち着かない。

「何かしていないといけない気がする」
そんな不安が、常にありました。

結局、休んでいるはずなのに、
気持ちはずっと仕事モードのまま。

月曜日が来る前から、
すでに疲れている感覚がありました。

それでも当時の私は、

「忙しい時期だから仕方ない」
「このくらいは、みんなやっている」


そうやって、自分に言い聞かせていました。休めていないことに気づいていなかったというより、
気づかないようにしていたのかもしれません。

心の負担③小さなミスや注意が、必要以上に刺さるようになった

この頃から、
同じようなミスを繰り返してしまうことが増えました。

一度注意されたときは、
「次は絶対に気をつけよう」
「どうすれば防げるか考えよう」

そう思って、対策も考えていたはずでした。

それなのに、また同じようなミスをしてしまう。。。

そのたびに、
「なんでできないんだろう」
「ちゃんと考えていたはずなのに」

そんな気持ちが強くなっていきました。

二度目以降のミスになると、
上司からのあたりも、はっきりと厳しくなりました。

そのこと自体が怖かったというより、
「もう信用されていないんじゃないか」
そんな不安が、頭から離れなくなっていました。

ケアレスミスも増えていき、
注意を受ける回数が、目に見えて多くなりました。

「前なら、こんなこと間違えなかったはずなのに」
「どうして今はできないんだろう」

自分のミスを題材にして、
「同じことが起きないように」と
ミーティングが開かれることもありました。

それは必要なことだと、頭では分かっていました。
けれどその場にいる私は、
恥ずかしさと申し訳なさでいっぱいでした。

「なんて自分はできない人間なんだろう」
「みっともないな……」


後輩に、どんな顔で指導すればいいのかも、
分からなくなっていました。

これまでなら流せていたような注意や指摘も、
心に深く残るようになりました。

その一言が、
「自分はダメだ」という評価そのもののように感じてしまう。

職場での自分の立場が、
少しずつ、なくなっていくような感覚もありました。

実際には、
取り返しのつかない大きな失敗をしていたわけではありません。

けれど自分の中では、
「ちゃんとできていない自分」だけが
どんどん大きくなっていく感覚がありました。

注意されるたびに、
自信が、少しずつ削られていく。

そのことに気づきながらも、
止め方が分からなかったのだと思います。

まとめ:頑張っているのに、うまくいかなくなってきた

この頃の私は、 「もう限界だ」と思うほどではありませんでした。
けれど、 確実に以前とは違う状態に入っていたのだと思います。

頑張っているのに、うまくいかない。
努力しているのに、楽にならない。

そんな感覚を抱えながらも、
「まだ動けているから大丈夫」
「もう少し踏ん張れるはず」
そう自分に言い聞かせて、日々をやり過ごしていました。

今振り返ると、
心が疲れ切る手前の段階だったのだと思います。

しかし当時の私は、 それが分からないまま、動き続けていました。

今回は、自覚のないままに積み重ねてしまった
「心の負担」について振り返りました。

実はこの頃から、心よりも先に、
身体のほうに分かりやすい変化が現れ始めていました。

次回は、
「少し休めば大丈夫だろう」と思い続けていた頃に現れていた、
身体の限界の兆し
について、書いていきます。

ゆぅほ

はじめまして。ゆぅほです。
うつ病をきっかけに、 無理を重ねてきた生き方を見直すようになりました。
「自分だけじゃなかったんだ」と、力を抜いて、読んでもらえたらいいなと思って、書いてます。

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